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寝屋川市の泌尿器科・内科 – Mai泌尿器科・内科クリニック

なぜ熱が出るのか

    皆さんは発熱した時、「なぜ熱が出るのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?実は発熱は、体の自己防衛反応として非常に重要な役割を担っています。

    体温が上昇することで免疫機能が活性化され、ウイルスや細菌と戦う能力が向上します。しかし、発熱の原因は一つではなく、様々な病気やストレスによって引き起こされることがあります。

    今回の記事では、発熱の仕組みから大人と子どもの違い、そして家庭でできる適切なケア方法まで、医師の視点からわかりやすく解説します。発熱は体からのメッセージ。その意味を正しく理解し、適切に対応するための知識を身につけましょう。

    特に季節の変わり目や感染症が流行る時期には、この知識が皆さんの健康管理に役立つはずです。発熱に関する疑問や不安を解消するために、ぜひ最後までお読みください。

    1. 熱が出る原因とは?症状から探る体の警告サイン

    体温が上昇し「熱がある」と感じるとき、それは体が何らかの異常を知らせるサインです。通常、健康な成人の平熱は36.0℃から37.0℃の間ですが、これを超えると発熱と判断されます。なぜ熱が出るのか、その主な原因を理解することは、適切な対処法を選ぶために重要です。

    熱の主な原因は感染症です。ウイルスや細菌が体内に侵入すると、免疫システムが活性化し、それらと戦うために体温を上げます。高い体温は病原体の増殖を抑制し、免疫細胞の働きを促進する効果があります。風邪、インフルエンザ、肺炎、尿路感染症などが代表的な例です。

    自己免疫疾患も発熱の原因となります。関節リウマチやループス(全身性エリテマトーデス)などの疾患では、免疫システムが誤って自分の組織を攻撃し、炎症反応として熱が出ることがあります。この場合、他の症状として関節痛や皮膚の発疹なども伴うことが多いです。

    悪性腫瘍でも熱が生じることがあります。特に白血病やリンパ腫などの血液のがんでは、がん細胞自体が発熱物質を放出したり、免疫反応が活性化されたりすることで、長期間にわたる原因不明の熱(不明熱)が続くことがあります。

    熱と共に現れる症状にも注目すべきです。頭痛、筋肉痛、関節痛が伴う場合はウイルス感染の可能性が高く、のどの痛みや咳がある場合は上気道感染、腹痛や下痢を伴う場合は消化器系の感染症が疑われます。発疹を伴う発熱ははしか、風疹、水痘などの可能性があります。

    熱は体の防御反応であり、必ずしも悪いことではありませんが、40℃を超える高熱や、数日以上続く熱は医療機関での診察が必要です。特に乳幼児や高齢者、免疫力が低下している方は注意が必要です。また、発熱に加えて呼吸困難、意識障害、強い頭痛、首のこわばりなどの症状がある場合は、髄膜炎や敗血症などの重篤な疾患の可能性があるため、早急に医療機関を受診することが重要です。

    適切な対処のためには、熱の程度、持続時間、随伴症状をしっかりと観察し、必要に応じて医師に相談することが大切です。体からのサインを見逃さないようにしましょう。

    2. 大人の発熱と子どもの発熱の違い〜体温上昇のメカニズム解説

    大人と子どもでは発熱時の体温上昇パターンに明確な違いがあります。子どもは大人に比べて体温が急激に上昇しやすく、40℃を超える高熱になることも珍しくありません。これは子どもの体温調節中枢がまだ未熟であることと、体表面積が体重に対して相対的に大きいため、熱の放散と保持のバランスが取りにくいことが原因です。

    一方、大人の発熱は比較的緩やかに進行し、通常38℃前後で落ち着くことが多いのが特徴です。これは成熟した体温調節機能によるものです。しかし、大人の発熱が3日以上続く場合は、単なる風邪ではなく、他の疾患が隠れている可能性を考慮する必要があります。

    体温上昇のメカニズムそのものは年齢に関係なく同じです。体内に侵入したウイルスや細菌に対して免疫システムが反応し、インターロイキンやTNF-αなどの発熱性サイトカインを放出します。これらの物質が視床下部の体温調節中枢に作用し、体温のセットポイントを引き上げることで発熱が起こります。

    体が高温になることで細菌やウイルスの増殖を抑制し、免疫細胞の活動を活性化させるという防御反応なのです。つまり、発熱自体は病気と闘うための重要な生体防御メカニズムといえます。

    ただし、子どもは熱性けいれんのリスクがあるため、38.5℃以上の発熱時には解熱剤の使用を検討すべきです。一方、大人は39℃を超えない限り、無理に解熱剤を使用する必要はないという医学的見解もあります。どちらの場合も水分補給は極めて重要で、脱水症状を防ぐために十分な水分摂取を心がけましょう。

    発熱時に注意すべき症状も年齢によって異なります。子どもの場合、ぐったりして反応が悪い、呼吸が速い、けいれん、発疹の出現などがあれば速やかに医療機関を受診すべきです。大人では、頭痛が強い、首が硬い、意識がもうろうとする、呼吸困難などの症状が見られたら、髄膜炎や肺炎などの重篤な疾患の可能性があるため、すぐに医療機関を受診することが推奨されます。

    3. 発熱時の正しい対処法〜医師が教える家庭でできるケア方法

    発熱は体の防御反応ですが、つらい症状を和らげるため適切なケアが必要です。まず、水分補給を十分に行いましょう。発熱により汗をかくため、脱水症状を防ぐためにも常温の水やスポーツドリンクをこまめに摂取することが大切です。特に小さな子どもは脱水になりやすいため注意が必要です。

    体を冷やす場合は、首筋や脇の下、足の付け根など太い血管がある部位に冷却シートや保冷剤を当てると効果的です。ただし、冷やしすぎは体の震えを誘発し逆効果になることがあるため、10〜15分程度を目安に休憩を入れましょう。

    解熱剤の使用については、38.5度以上の高熱や強い苦痛がある場合に検討しますが、医師の指示に従うことが重要です。アセトアミノフェンやイブプロフェンなどが一般的ですが、用法・用量を守り、子どもにはアスピリン系の薬剤は使用しないよう注意しましょう。

    食事は消化の良いおかゆやスープなど水分を多く含む食べ物を少量ずつ取り、安静にすることも回復を早める重要なポイントです。特に睡眠は免疫機能を高めるため、十分な休息を取ることを心がけましょう。

    発熱が40度以上の高熱、2日以上続く場合、意識障害や激しい頭痛を伴う場合は自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。また、乳幼児や高齢者、持病のある方は症状が急変する可能性があるため、早めの受診をお勧めします。