# 膀胱の専門医に聞く!よくある質問と回答
膀胱のトラブルは多くの方が経験するものですが、恥ずかしさから質問できないことも少なくありません。今回は泌尿器科医療の現場から、患者さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。お悩みの方の参考になれば幸いです。
## 頻尿について
「トイレが近くて困っています。これは膀胱に問題があるのでしょうか?」
頻尿は多くの方が抱える悩みです。日中8回以上、夜間に2回以上排尿がある場合は頻尿と考えられます。原因としては、膀胱容量の減少、過活動膀胱、前立腺肥大症(男性の場合)、尿路感染症などが考えられます。また、水分摂取量や利尿作用のあるカフェイン・アルコールの摂取も関係しています。
生活習慣の見直しで改善することもありますが、継続する場合は泌尿器科での検査をおすすめします。膀胱日誌(いつ、どのくらいの量の排尿があったかを記録するもの)を付けておくと診断の助けになります。
## 尿漏れの悩み
「くしゃみをした時や重いものを持った時に尿漏れがあります。年齢のせいでしょうか?」
これは腹圧性尿失禁と呼ばれるもので、特に出産経験のある女性や高齢の方に多く見られます。骨盤底筋と呼ばれる筋肉が弱くなることが主な原因です。
対処法としては骨盤底筋体操が効果的です。正しく行えば約70%の方に改善が見られるとされています。具体的な方法は、イスに座った状態で肛門と膣(女性の場合)を締めるように力を入れ、3〜5秒キープするというものです。これを1日に20〜30回程度行います。
また、過活動膀胱による切迫性尿失禁の場合は、薬物療法が効果的なことがあります。専門医に相談することで適切な治療法を見つけることができます。
## 排尿時の痛み
「排尿時に痛みがあります。これは膀胱炎ですか?」
排尿時の痛みや灼熱感は膀胱炎の典型的な症状ですが、他の疾患の可能性もあります。女性の場合は解剖学的に尿道が短いため膀胱炎になりやすく、特に性行為後や妊娠中に発症しやすいとされています。
膀胱炎の他にも、尿道炎、前立腺炎(男性)、間質性膀胱炎などの可能性があります。痛みだけでなく、頻尿や残尿感、血尿などの症状がある場合は早めに受診しましょう。
予防としては、十分な水分摂取、排尿を我慢しない、トイレ後のふき方(前から後ろへ)に注意する、綿の下着を選ぶなどが挙げられます。
## 血尿について
「尿に血が混じっていました。すぐに病院に行くべきでしょうか?」
血尿は必ず医療機関で検査を受けるべき症状です。肉眼で確認できる肉眼的血尿と、検査でしか分からない顕微鏡的血尿がありますが、どちらも重要な症状です。
原因としては、膀胱炎などの感染症、結石、腫瘍、腎臓の疾患など様々な可能性があります。特に痛みを伴わない血尿は、膀胱がんなどの可能性もあるため、速やかに泌尿器科を受診してください。
検査では尿検査の他、超音波検査、CT検査、膀胱鏡検査などが行われ、原因を特定していきます。
## 膀胱がんの初期症状
「膀胱がんの初期症状にはどのようなものがありますか?」
膀胱がんの最も一般的な初期症状は無痛性の血尿です。痛みを伴わないため見過ごされがちですが、尿に血が混じっていることに気づいたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
他の症状としては、頻尿、排尿時の痛みや違和感、残尿感などがありますが、これらは膀胱炎などでも見られる症状のため、確定診断には検査が必要です。
膀胱がんのリスク因子としては、喫煙、特定の化学物質への職業的暴露、慢性的な膀胱の炎症、加齢などが挙げられます。特に喫煙は大きなリスク因子であり、禁煙することで膀胱がんのリスクを下げることができます。
## 過活動膀胱について
「突然トイレに行きたくなり、我慢できないことがあります。これは過活動膀胱ですか?」
突然の尿意と我慢できない感覚は過活動膀胱の特徴的な症状です。過活動膀胱は「急に尿意を感じ、我慢が難しい」という症状を主体とする症候群で、頻尿や夜間頻尿を伴うことが多いです。
原因としては、加齢による膀胱機能の変化、神経学的疾患、前立腺肥大症(男性)などが考えられますが、特定の原因が見つからないこともあります。
治療法としては、膀胱訓練(排尿間隔を徐々に延ばす訓練)、骨盤底筋訓練、抗コリン薬やβ3作動薬などの薬物療法があります。生活習慣の改善(カフェインや刺激物の摂取制限、適切な水分摂取)も重要です。
## 間質性膀胱炎について
「膀胱に痛みがあり、頻尿も続いていますが、尿検査では異常がないと言われました。」
これは間質性膀胱炎(膀胱痛症候群)の可能性があります。間質性膀胱炎は、膀胱の痛みや不快感、頻尿などの症状がありながら、通常の検査では明らかな異常が見つからない疾患です。
診断は他の疾患を除外していく過程で行われ、膀胱水圧拡張術や膀胱鏡検査などが参考になります。治療法としては、