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寝屋川市の泌尿器科・内科 – Mai泌尿器科・内科クリニック

内科医のカルテには書けない本当の話

    1. 内科医が明かす、診察室で交わされる本音の会話とは?

    診察室のドアが閉まった瞬間から始まる医師と患者の対話。カルテに記載される症状や処方箋の裏側には、実は多くの「語られない物語」が存在します。内科医として日々多くの患者さんと接していると、医学書には載っていない現実に直面することがあります。

    「先生、実はネットで調べてきたんですが…」この言葉を聞くとき、多くの内科医は内心複雑な思いを抱えています。医師としては患者さんの健康への関心を歓迎しつつも、時に誤った情報による自己診断が治療の妨げになることも。実際には「その情報は正確ではありません」と丁寧に説明しながらも、「今日は長くなりそうだな」と覚悟する瞬間です。

    また「薬は飲んでいますか?」という質問に対して「はい」と答える患者さんの約30%は実際には処方通りに服薬していないというデータもあります。医師はしばしばこの「白い嘘」を察知しながらも、責めるのではなく「どうして飲みづらいと感じるのか」という本質的な問題に迫ろうとします。

    さらに診察室では「これって大丈夫ですか?」という不安と共に実は別の心配事を抱えている患者さんも少なくありません。経験豊富な内科医は表面上の訴えの奥にある本当の悩みを探り当てようと、何気ない会話の中にヒントを探します。

    診察時間が限られる中で、内科医は効率的に情報を集めながらも、患者さんの心理的な側面にも配慮します。「何か他に気になることはありますか?」という診察終盤の問いかけは、実は最も重要な情報が引き出されるきっかけになることも。

    医師と患者の関係は単なる医学的なやり取りを超えた人間関係です。カルテには書かれない感情や葛藤、そして相互理解の過程こそが、効果的な治療の土台となっています。診察室で交わされる本音の会話は、時に医学的な検査結果よりも患者さんの健康状態を正確に映し出す鏡なのかもしれません。

    2. カルテには残せない患者さんとの心温まるエピソード

    医療現場では、カルテに記録される医学的所見や処置の背後に、心に残る特別な瞬間が数多く存在します。診察室のドアが閉まった後、医師と患者の間で交わされる言葉や出来事は、しばしば医療記録には残りません。

    ある80代の独居老人は、毎月の定期検診に欠かさず来院されていました。彼の主訴は高血圧と軽度の糖尿病でしたが、実は彼が診察に来る本当の理由は「誰かと話したい」という孤独との闘いでした。診察後、彼は必ず手作りの野菜を持ってきてくれました。「先生の顔を見ると元気が出るんだ」というその言葉は、カルテには書けませんでしたが、医師としての原動力になりました。

    また、末期がんと診断された40代の女性患者は、自分の余命よりも残される家族のことを心配していました。診察時間外に彼女が持ってきた手紙には、「先生のおかげで最期まで希望を持って生きられます」と書かれていました。その手紙は医師の机の引き出しに今も大切に保管されています。

    小児患者との関わりも特別です。注射を怖がる5歳の男の子は、毎回泣き叫んでいましたが、ある日「先生は魔法使いで、この注射は勇気の魔法なんだよ」と伝えると、彼は目を輝かせて注射を受け入れました。次の診察では「勇気の魔法、もう一回かけて」と自ら言ってきたのです。

    医師の人間性が試されるのは、医学的知識だけでなく、このような日常の小さな瞬間においてです。国立国際医療研究センターの調査によると、患者満足度を高める要因として「医師の共感能力」が上位に挙げられています。

    医療ミスを謝罪した際、「あなたが正直に話してくれたから、これからも信頼できる」と言ってくれた患者さんの言葉。終末期を穏やかに過ごせるよう、患者の好きだった音楽をスマホで流しながら診察した日。これらの瞬間はカルテには記録されませんが、医師としての成長と人間性を育む貴重な財産となっています。

    医療の本質は、病気を治すことだけでなく、人と人との心の触れ合いにあるのかもしれません。カルテには書けない、これらの温かいエピソードが、日々の診療を支える見えない力となっているのです。

    3. 白衣の裏側で内科医が感じる喜びと葛藤

    医師という職業は、社会からは尊敬の目で見られることが多いですが、白衣の裏側には様々な感情が渦巻いています。特に内科医は幅広い症状と向き合い、日々多くの患者さんの診察を行います。

    最も大きな喜びは、長期間治療してきた患者さんの状態が改善したときです。糖尿病の数値が改善した患者さんが「先生のおかげで家族との時間が増えました」と笑顔で伝えてくれたり、不眠に悩まされていた方が「久しぶりにぐっすり眠れました」と報告してくれたりする瞬間は、この仕事をしていて本当に良かったと感じます。

    一方で、内科医としての葛藤も少なくありません。時間的制約の中で患者さん一人ひとりに十分な診察時間を確保できないジレンマは常にあります。3分診療と揶揄されることもある現状の中で、患者さんの話をじっくり聞きたいという思いと、待合室に待つ多くの患者さんとのバランスを取ることは難しい課題です。

    また、確定診断がつかない症状と向き合う患者さんの不安に寄り添いながらも、明確な答えを出せないもどかしさもあります。「何か病気があるのではないか」という患者さんの不安と、不必要な検査を避けたいという医学的判断の間で揺れ動くことも少なくありません。

    医学の進歩は日進月歩ですが、常に最新の知識を更新し続けることへのプレッシャーも大きいものです。学会や論文で新しい治療法や薬剤の情報を得ても、実際の臨床現場での適用には慎重な判断が求められます。

    忘れられないのは、全力を尽くしても救えなかった命との向き合い方です。「もっと早く気づいていれば」「違う治療法を選択していれば」という後悔が、医師としての成長を促す一方で、大きな心の負担となることもあります。

    それでも、患者さんからの「先生に診てもらえて安心した」という一言が、疲れた心を癒し、明日への活力となります。信頼関係を築きながら健康問題を一緒に解決していく過程は、内科医としての誇りであり、やりがいの源泉でもあるのです。

    白衣を着ている時間は、常に患者さんのために冷静で的確な判断をすることが求められますが、その裏側では様々な感情と格闘しながら、一人の人間として日々成長を続けている―それが内科医の姿なのかもしれません。